古民家が地震に長く耐え抜く仕組み
SECRET
古くから受け継がれる伝統的な木造建築は、独特の構造によって地震の揺れを巧みに吸収します。部材同士をあえて密着させずに遊びをもたせる仕組みにより、大きなエネルギーの分散が可能で、しなやかに動く柱や梁は、建物の急激な変形を抑える役割が期待できます。長年の経験を持つ大工が直接現場で対応いたしますので、住まいの強度に不安を感じている方は気軽にご相談ください。
古民家の秘密
いくたびの地震や災害に耐え
昔の姿を残している理由
古民家に対するイメージで不安に思う事は地震についてだと思います。
実は古民家には揺れを受け止めて、逃がす性能を元々持っています。
(1)粘り強さ
古民家が地震に耐える秘密のひとつは土壁にあります。土壁は竹とワラ縄で編んだ格子状の小舞に土を塗り、繊維が絡みついた粘り強さを持っています。この粘り強さが大きく変形することに対し、耐え抜く力となるのです。
(2)仕口・継ぎ手といわれる技法
建物に生じる捻(ね)じれなどを仕口・継ぎ手といわれる技法でしのぎます。たとえば『追掛大栓継ぎ(おいかけだいせんつぎ)』という技法は、主に桁、胴差し(二階の外周部の桁)に用いられて、木材を曲げて折ろうとする力に対抗するがっしりとした継ぎ手方法です。
(3)しなやかさ
柱・桁や梁が外れないように「込栓(こみせん)」や「楔(くさび)」を用い、接合部はぴったりとはまっているのではなくわずかな隙間、いわゆる「あそび」を持った構造になっています。これらの接合部にできた隙間を部材が滑ったり、比較的柔かい部材がめり込むことで、建物の急激な変形、局部的な変形を吸収するしなやかさをもたせます。
(4)免震構造
古民家には基礎がありません。束石や自然石の上に建物が乗っているだけです。しかし地震が来ると建物が束石や自然石の上で滑り、地震力をかわす免震構造が働きます。
(5)力の分散
古民家の外部には隅柱から開口部を除く隅柱まで一直線に「貫」と呼ばれる板を柱に差し通しています。貫は両面から楔(くさび)で締めています。貫と柱が接する部分が多いので、地震等の力を分散し小さな負担に変えることで耐え抜く仕組みになっているのです。貫による粘り強さが崩れるのを抑え住人の命を守ります。